オホバNo.1
今回は伊江島のオホバNo.1とNo.2ポイントで会える魚や生物をご紹介します。
まずはオホバNo.1です。このあたりの水中はドーンと深いドロップオフになっていて、その壁に穴がいくつかありそこに潜って生物探しをします。暗がりを好む甲殻類がたくさんいます。
この写真は「モクズショイ」というカニ。体にいっぱい引っ付けて身を守っています。(写真&文:ICHI)
ライトは絶対に必要です
今回潜る「オホバNo.1」は伊江島の西側にある伊江島のダイビングポイントとして人気があります。島の西側に代表的なポイントが集中していますし、本島からのアクセスも比較的短い時間で行けますので、体験ダイビングなどの初心者の方や船に弱い人にはありがたいですね。
伊江島のダイビングは基本穴の中に入りますのでどうしても暗い場所を潜ります。ですからライトは必需品になりますので、行かれる前に準備しておいてくださいね。
セミみたいなエビ
暗い所には多くの甲殻類がいます。時として大きなエビ化にも突如として現れますのでびっくりしないでくださいね。これは小さめのエビで「セミエビ」でしょうか。穴の壁にべたっと引っ付き、ライトを当てると「まずいぞ」という感じでそそくさと逃げていきます。
穴の奥行きはあまりないので、出口が見えなくなるようなことはありませんので安心して潜れます。
狭い所が好きなテグリの仲間
穴の下には砂が溜まっていますので、フィンキックには気を付けてくださいね。穴の中で砂を巻き上げてしまったら視界がいっぺんに悪くなってしまいます。何も見えなくなることはありませんがせっかくの体験ダイビングで生物探しができなくなります。
その足元にはぴょこぴょこ動くかわいいテグリの仲間がいます。フィンで蹴飛ばさないように注意してくださいね。そうなったときには、大きなエビカニに食べられてしまいますからね。
泳ぐ姿も見たい!
穴の中は満喫できましたか?また別の機会でお伝えしますが、伊江島にはドーム状の抜けられる竪穴もありますし、サンゴが見られる場所もあります。
透明度もよく30〜40メートルほどの時もあります。上級者になればもう少し深く潜ってきれいな魚を見に行くこともあります。特に地形好きな方にはおすすめのスポットです。
さてここからはゆっくりボートに戻っていきます。これは「ムラサキウミコチョウ」というウミウシです。今はジッとしていますが、たまに水中を泳いでいます。
船の下にいたナマコの子ども
ナマコって色がきれいでなく気持ち悪いという印象があるでしょうが、子供はきれいですね。これがいつ変わっていくのかな?
本島から伊江島で潜るときは、2ダイブしてからいったんショップに戻ってお昼を食べ、3ダイブ目は本島周辺の近場に行くというパターンが多いです。
さてエキジットしましょう。
オホバNo.2
このオホバNo.2ポイントはオホバNo.1ともそう遠くはないのですが、1回で両方を潜るのは難しいです。無理せず2ダイブでそれぞれのポイントを楽しみましょう。初心者の方でも潜れる深さなので体験ダイビングのご参考にしてください。
さて、ボートをリーフの上に停泊させて、そこからエントリーして潜ります。棚の上のウミシダを見ると小さなエビがいました。(写真&文:ICHI)
ヒメヒラタカエルアンコウ
オホバNo.2ポイントは深いドロップオフになっていて、リーフの切れ目からは50メートルよりも深いところまで岩の壁になっています。
そのところどころに横穴が空いているので、その穴に入って外海の青さを楽しんだり穴の中をのぞいたりしてアドベンチャー気分を楽しめます。
穴の中は薄暗いので、そうした環境を好む生物がいっぱいいますのでフィッシュウォッチングも楽しめます。
ホバーリングしているオドリハゼ
横穴の下は砂が溜まっていて、そこにもユニークな生物がいます。これは「オドリハゼ」です。むなびれでホバーリングしている様子が躍っているように見えます。
壁沿いにいたアデヤカミノウミウシ
中性浮力を取らないと、どんどん深く潜ってしまいますよ。今回はそこまで深く潜りません。深くなりすぎないように、ガイドさんよりも浅い所を意識して泳ぐようにして楽しみましょう。
ドロップオフの壁沿いを泳いで、生物探しをしてみたら小さなウミウシがいました。「アデヤカミノウミウシ」でしょうか。伊江島はいろんなウミウシが出てきます。
お目当てのシンデレラウミウシ
ドロップオフの壁にピタッと貼りついていたこのきれいなウミウシが「シンデレラウミウシ」です。運よく今回はペアでデート中でした。
きれいだと思いませんか?私は初めて見たときから虜になってしまいました。他のポイントではあまり見られませんが、伊江島ではけっこうな確率で見られます。いつも同じところにいませんので、よく探してみてくださいね。さて、ボートの方に戻っていきましょう。
ボートの下にいたホシゴンベさん
ボート下のサンゴには「ホシゴンべ」が出てきていて、また来てね!とお見送りです。
伊江島は基本夏場のポイントになります。本島から潜りに行く場合は、夏場でも北風が強く吹くと行きにくくなります。また南風が強い時、特に南西方向の風がある場合、行きのボートは問題ないですが、帰りのボートは風をまともに受けるためにボートが跳ねてハードな移動となることもあります。ちなみに夕方まで潜ってボートから見える夕日はとてもきれいですよ。
それでは、エキジットして港に向かいましょう。