今回は残波岬で潜ってみましょう。ここはボートダイビングが基本です。ビーチエントリーもできないことはありませんが、駐車場から海までかなり長い距離を歩かなければならないし、干潮の際は段差が大きい場所もあるのです。タンクを背負ったままで移動するのは大変です。
アメリカ人はよくビーチエントリーされていますが、初心者の方はその移動だけで疲れてしまうと思います。 ピグミー探しの前に、いろいろ探してみましょう。これは「タヌキイロウミウシ」です。狸ってこんな色だったかな?モンジャウミウシという似たウミウシもいますので、見比べてみてくださいね。(写真&文:ICHI)

かわいい!幼魚

ハギの赤ちゃんがフラフラとドロップオフの壁を泳いできました。見た感じ「ノコギリハギ」の幼魚でしょうか?色が薄くてあどけないなあ。大人になると、もっと色がくっきりとしますよ。幼魚が好きな方にはたまらないでしょうね。
幼魚は他にも「イロブダイ」や「ツユベラ」などが見られますよ。

ノコギリハギの稚魚
潮通しの良い海ですので、いろんな魚が流れ着くのです。ガイドに探してもらうだけでなく、あなたも何か見つけてくださいね。

不思議な模様です

何とも色がきれいで、その模様が複雑なウミウシが出てきました。「モザイクウミウシ」と言います。ここはウミウシもたくさんいます。
北風が吹くと潜りにくくなるポイントですが、東から南東の風が吹いたときはべた凪になり、海面が鏡のようになることもあります。ダイビングの予約を入れたら、天気予報のチェックが小まめになりますよね。私も同じです。

モザイク柄のウミウシ
夏場は数が減ってしまいますが、例年3月末から5月初旬にかけていろいろなウミウシに出会えます。

ピエロ?

何とも顔に色がいっぱいで、マスクをしているような魚の登場です。顔見たら「ピエロ」のように見えませんか?これは「ウルマカサゴ」という魚です。大きさからみて、まだ若い魚だと思います。だから色つやがまだきれいなんでしょうね。成魚になるともう少し色が落ち着いている気がします。
綺麗ですが「カサゴ」の仲間です。背びれには強い毒を持っていますので絶対に触ってはだめですよ。

ウルマカサゴの稚魚
さわると触れたところが腫れあがってしまいます。せっかくのダイビングですので安全第一で楽しみましょう。

ひそひそ話?

魚同士が何やらひそひそ話をしていますね。「オニカサゴ」です。英名で「スコーピオンフィッシュ」。スコーピオンってサソリですよね。つまりこの魚も強い毒を背びれに持っているのです。
しかもこの魚は周囲の環境の溶け込んで擬態し、気づかれないようにして餌を待つのです。人間も魚に気づかす、手をついたらそこにカサゴがいた、ということも珍しくありません。気を付けてくださいね。

よりそうカサゴカップル
2匹が接近しているということは求愛だとは思いますが、何を耳打ちしてるのでしょうかね?ちょっと気になります。

ピグミー発見!

ピグミーがいました! 残波岬は他のポイントと比べてもピグミーが多いと思います。かつては比較的浅い所に「ピグミーのマンション」と言われる場所がありましたが、台風で折れてしまったのか?あるいはダイバーがフィンで蹴って折ってしまったのか?真意はわかりませんがなくなってしまいました。
ベテランでも魚の住処を壊さないようにまわりをよく見てダイビングしてもらうことがお魚にとって重要なのです。
観察が終わったら、ゆっくり深度を上げて戻りましょう。

人気者のピグミーシーホース
一時期はブームにもなったピグミーシーホース。今でも根強い人気を持っています。じっくり観察してくださいね。
沖縄本島ダイビングポイントギャラリー