今回は名護市の「イシキリ」で潜ってみましょう。このポイントの前には「採石場」があることから「イシキリ」というポイント名になったそうですよ。護岸にある階段を降りてエントリーします。海藻が引っ付いていて滑りやすいので気を付けてくださいね。
エントリーしたらそこは浅いガレ場になっています。だからエビやカニの甲殻類がたくさん見られますよ。岩の隙間をよーく探すと「フリソデエビ」がいることもあります。人気者の「キンチャクガニ」もよく見られますので探してみてくださいね。(写真&文:ICHI)

サンゴの隙間をのぞいてみると

少し沖に行ってみましょう。ここはサンゴエリアになっていて、少しずつサンゴが復活している様子がわかりますよ。いろんなサンゴが見られます。そのサンゴの隙間には小魚が住んでいます。このダルマハゼもサンゴの隙間をちょこまかと動き回っています。
時々サンゴの隙間から出てきて、サンゴの先っちょまで来ることがあるんです。その時がシャッターチャンス!かわいい顔が分かるように写してみても楽しいですよ。

小さなハゼ
サンゴの隙間には他のハゼやエビ、カニなどいろいろ住んでいますので、そっと覗いてみてくださいね。

ここにも海の宝石が!

ちょっと珍しめのウミウシ、「アカテンイロウミウシ」です。ご覧の通りカラフルで、写真に撮るときれいに写ります。
動きが遅いので、写真も取りやすいですし、上から横から観察もし放題です。私的にイシキリは「珍しめのきれいなウミウシ」とも遭遇率が高く、他のポイントではめったに見ない「チギレユキイロウミウシ」というこれまたきれいな種類もよく見かけます。ウミウシダイビングも楽しめると思いますよ。

キノコのような派手なウミウシ
こんな派手な模様で海で敵から目立たないのかな?といつも思ってしまいます。

あら、かわいい!

何とも可愛らしい小さな魚の登場です。実は「イロブダイの幼魚」なんです。方言で言うなら「イラブチャーのワラバー」ですね。成魚は水中では青っぽいのに対し、子供は大人の姿からは想像できない姿なんです。
このイロブダイだけでなく、「カンムリブダイ幼魚」「ツユベラ幼魚」「タテジマキンチャクダイ幼魚」等はいろんなポイントで見られますので、「幼魚ウォッチ」するのもダイビングの楽しみの1つですね。やっぱり子供はかわいいです。

小さな金魚のようなイロブダイ
ダイバーの中にはこうした「幼魚ファン」がけっこういるのです。

今回のお目当ての魚です

青くてきれいなウツボ「ハナヒゲウツボ」です。今回のお目当てはこの魚です。「ウツボ」っていかつい顔をしていかにも悪役っぽい感じですが、このハナヒゲはカラフルでかわいいのです。
沖縄本島でこの青い成魚が見られる場所はほとんどないないので、それだけでも貴重なんですよ。でも・・ここには色違いのハナヒゲウツボがいるとのこと。もう少し探してみましょう。見ることができたらいいなあ。

青紫の色鮮やかな細いウツボ
大きく口を開けて威嚇してきても全然怖くなくて、逆に笑ってしまいます。

いたいた!色違い発見!

これも「ハナヒゲウツボ」なんです。さっきの写真と全然違いますよね。諸説あるのですが、黄色のハナヒゲは「老魚」というのが一般的にダイバーの中では定説になっていますね。いずれ研究が進んでいくと、色違いのハッキリとした理由がわかるでしょう。
ちなみにこのウツボの幼魚の体は黒。成魚は青で老魚は黒ですので、運が良ければこのポイントで3世代のハナヒゲをいっぺんに見ることができるかもしれないのです。 さて、そろそろエキジット時間です。足元悪いので気を付けてくださいね。

真っ黄色のハナヒゲウツボ
黄色個体に会えたらかなりラッキーですよ。ぜひ潜ってみてくださいね。
沖縄本島ダイビングポイントギャラリー