泊港より高速船で1時間。
私を待ち受けてくれたのは、透き通るような海に浮かぶ島、阿嘉島!今回連れて行ってもらったのは「ヤカラ」というポイントです。(写真&文:あやぴ

旅行雑誌やダイバー雑誌で阿嘉島という島の存在を知りました。
人が住んでいる有人島で国立公園に指定され、島には300人程暮らしています。

阿嘉島を選んだ理由は何といっても
何メートルも先が透き通って見える海ウミガメに会える確率が非常に高い
ということ。

ワクワクした気持ちを抑えつつ水中に。
カラフルで小さな魚が出迎えてくれ、ほんのひととき、お魚たちの世界にお邪魔する事ができました。

図鑑で見るより映像で見るより何十倍も素敵なその場所に私は衝撃を受けました。

元気なテーブルサンゴたち

インストラクターさんの指す方を見ると大きな魚がゆらゆら泳いでいたり、心地よい潮の流れ、水中に差し込む太陽の光。
サンゴがとても気持ちよさそうでした。

ここ数年、地球温暖化による水温の上昇などの環境問題がサンゴのストレスとなっています。
それによりサンゴが白く白化してしまう白化現象が問題になっていましたが、阿嘉島のサンゴたちは、そんな問題もなかったかのように本当に見事な程美しく育っています。

大きなテーブルサンゴやハマサンゴ、エダサンゴなど、様々なサンゴたちが生き生きとしていました。

阿嘉島のテーブルサンゴ
こんなサンゴの群生は他にはないので、環境を壊さないように守っていきたいですね。

ウミガメランデブー

さて、潜り始めて15分程した時にふいにウミガメが目に入りました。
きっとそれまでは、色とりどりの魚やサンゴに目を奪われていたのでしょう。

ウミガメと一緒に泳ぐダイバー
どこからやってきたのかもわからないぐらい水中世界に夢中になっていました。

念願のウミガメが目の前に…!
私なんかに気を取られることもなく、ゆっくり水中を散歩しています。

夢にまでみたひとときを精一杯楽しみました。

驚かさないようにインストラクターさんと近づき、しばらくの間、一緒に並行して泳ぎ、水中ツアーを楽しみました。
優しさなのか、私たちのペースに合わせ、のんびり、ゆっくりと泳いでくれました。

愛らしい姿はずっと見ていても飽きません。
ちなみに、今回一緒に泳いでくれたのはアオウミガメです。

人気のドリー

ウミガメとお別れし水中ツアーも終盤。
最後に見せてくれたのは、ファインディング・ニモに出てくる「ドリー」のモデルになっているお魚 ナンヨウハギ!

鮮やかな青色の魚ナンヨウハギ
幼魚という事もあり、ダイバーに人気みたいで、周りにはダイバーがたくさん集まっていました。

幼魚だった事もあり、サンゴに隠れながら生活していました。

臆病者なのか、一度サンゴに隠れるとなかなか出てきてくれませんでしたが、青い体がとてもキレイで、大きさは5センチぐらいと、とても小さく可愛かったです。

こんなにゆっくりと魚たちが暮らす生活を目の前で感じられる喜びは、言葉がいくつあっても足りません。
本当に素敵な経験ができたダイビングでした。
この魚たちが戯れウミガメが散歩する、ありのままの自然が続いてほしいと強く願っています。

臆病だけど可愛いケラマジカ

また阿嘉島には島の人々と共にケラマジカというシカも暮らしています。

可愛い顔のケラマジカ
可愛い大きな目に、白いハート型のお尻など、その可愛さから観光客にも大人気です。

個体数が少なく生息域もそれほど広くないため、常に絶滅の危機にさらされています。そんなケラマジカは貴重な固有種とし、天然記念物にも指定されています。

人にもあまり慣れていないので近づきすぎるとビックリして逃げてしまいますが、島を歩いているとビーチにいたり草むらに隠れていたり。
是非会いに来てくださいね!