ぼーっと浮いてるだけで気持ちいい、本部町の「ゴリラチョップ」は体験ダイビングでも行けるポイントです。今回はここに住む「個性派」の生き物を見ていきましょう。ポイントにゴリラが付きますからね。魚にもニックネームを付けてみようかな。(写真&文:ICHI)

バルタン星人

ウミウシカクレエビと言います。沖縄ではなぜかウミウシに引っ付いていることは少なめで、こうしてナマコに引っ付いているシーンが多いのです。
ダイバーの中では「バルタン星人」と呼ぶ方も多いのですが、色合い的にはウルトラマンに近いような気もしますねえ。実は「ウルトラマン」は他の生物にニックネームとして使われているのです。だからバルタン星人になったのかな?

小さなエビ
このウミウシカクレエビ、こう見えてすばしっこいんです。いきなり視界から消えてワープすることもあるんですよ。

ロボコン

本名をお伝えしますね。「アナモリチュウコシオリエビ」と言います。寿限無寿限無の世界かと思うような長さで、しかもややこしい!
覚えにくいからか、体色があのキャラクターに似ているからか、ついたニックネームは「ロボコン」。ロボットコンテストの略じゃないですよ!昔テレビで放送されていたんですよ。「がんばれロボコン」という番組の主役に似ているのです。

穴から出てきたアナモリチュウコシオリエビ
ダイバー間では「ロボコン」とずーっと呼ばれています。本名よりも芸名が覚えやすいですね。

悪役商会

海の宝石「ウミウシ」です。でもちょっと恐竜チックですよね。本名「ヒオドシユビウミウシ」と言います。やっぱり覚えにくいですね。
ここまで寄ると目もハッキリ写っています。この怪獣には特技があり、それは「泳ぐこと」なんです。危険を察知したら体全部を使って泳ぐのです。その速さにはビックリするかもしれませんよ。

恐竜のようなウミウシ
こうしてアップで見ると、ウルトラマンに倒される怪獣の方が似合っている感じがしますが、ちょっと顔に迫力がないかもしれませんね。

アーティスティックスイミング

集団でまとまって行動し、一糸乱れぬ泳ぎを見せてくれるこの魚は「ヘコアユ」です。広い砂地を練習場にして、いつもみんな同じ動きです。まるで「アーティスティックスイミング」の団体みたいですよ。
しかも全員逆立つして、頭を下にして泳ぐのです。きっと今日も砂地のどこかで、みんなでまとまって行動しているはずです。体験ダイビングで見つけることがあったら応援してあげてくださいね。

統率が取れた動きのヘコアユ
見ているこっちが「頭に血が上らないかな」と心配になってしまいます。

親父

のんびり砂地を潜っていたら髭のはえた親父みたいな魚がお出迎えに。コンゴウフグという魚なんです。ブサカワいいお笑い系のアイドル登場に癒されました。

ブサ可愛いコンゴウフグ
にらめっこしたら絶対負けそうだな。何とも個性的な顔だこと。

体操選手

この魚も逆立ちしたまま海の中をフラフラとしています。名前は「ニシキフウライウオ」といい、まさに海の風来坊です。しかもまだ子供でした。逆立ち状態からバク転、さらに1回転と自由に海を動き回ります。
まるで体操選手。身のこなしがやわらかいのです。動きが複雑なので、写真撮るのも大変でした。子供ながらあっぱれな魚なのです。次回は何色の選手が逆立ちしてフラフラしているでしょうか。
さて、そろそろお時間です。エキジットしましょう。

くるくる回るニシキフウライウオ
コスチュームもきれいですのでぜひゆっくりと見てあげてください。赤・黄・緑・黒といろんな色のこの魚がいます。