今回は伊江島の「ウツガマ」でダイビングをしましょう。ウツガマは島の北東にあるポイントで、エントリーするとゆるやかなサンゴの棚があり、そこをのんびりと潜ります。
棚の切れ目からは一気にドーンと深いところに落ちていくドロップオフになっていて迫力ある風景が楽しめます。
まずは棚の上をのんびりと潜っていきましょう。岩の上に登場したのは「ヘリシロイロウミウシ」です。白いボディが何ともかわいいウミウシです。今回もいろいろ出てきそうですね。(写真&文:ICHI)

穴にいたテグリの仲間

それでは、ドロップオフの水深20メートル付近まで行ってみます。このポイント付近には水が噴き出しているところがあるのです。写真で撮ってもちょっとわかりにくいですが、体感してもらえれば嬉しいです。ポイントに「ガマ」と付いていますので「穴」は壁沿いに空いています。深くないので安全に潜れます。かわいい顔をした魚は「テグリの仲間」です。

口がキュートなテグリ
口元が何ともキュートですね。2センチぐらいの小さなお魚です。

岩の下にいる珍しい生きものたち

ここは初心者から潜ることができますし、棚の上だけなら体験ダイビングでも潜れますよ。のんびり潜れるポイントなので、ユニークな生き物たちとたくさん遊んでくださいね。
足元の岩をそーっとめくってみると、平べったい魚が出てきました。「ヒメヒラタカエルアンコウ」という魚です。岩の下には小魚やエビカニがけっこういるのです。

岩の下にいたヒメヒラタカエルアンコウ
ちなみにそのままだと多くの生き物が食べられちゃうので、めくった岩は必ず元通りにしましょうね。

甲殻類の生物さがし

伊江島のダイビングは「穴の中でどんな甲殻類と会えるかな」というのも楽しみのひとつです。ダイバーが数名程度入っても身動きができるぐらい大きな穴ですので、探しやすく比較的大きな個体のエビやカニが登場するのです。
食べられそうな大きさのものも出てきますがそこはガマンしてくださいね笑。ちなみにライトを持っていると探しやすいです。光が甲殻類に当たったときにパッと動くので見つけやすいのです。

くつろいでいるアカモンガニ
「アカモンガニ」が出てきました。岩の下で安心しているのかカニものんびりしています。

たくさんいるノコギリガニ

ドロップオフの壁に穴が空いていて、ちょっとした冒険気分も楽しめる伊江島は、「地形派ダイバー」も楽しめます。沖縄県の地形ポイントで有名なのは宮古エリアの「伊良部島・下地島」や与那国島ですが、伊江島もいいですよ。
那覇からはレンタカーで近くの本部まで来ることができ、本部からでも潜れるし、島にフェリーで渡るときも夏場なら海は穏やかで安定していることが多いです。美ら海水族館にもアクセスがしやすいのでおすすめです。

伊江島に多いノコギリガニ
写真は「ノコギリガニ」、穴に入ればこのカニにはまず出会えます。

綺麗なニシキフウライウオ

穴の探検はそろそろ終わりにして、ゆっくりと水深を上げていきましょう。
ドロップオフの壁にイソバナがあり、そこに運よく「ニシキフウライウオ」のきれいなのを発見しました。真っ黒ボディのタイプもいますが、このように赤っぽいタイプはきれいです。のんびりと伊江島の海に浮かんでいました。 「ウツガマ」からボートでちょっと動いたところにあと2つポイントがあるのでこの後ご紹介します。

魚に見えないニシキフウライウオ
私たちもドロップオフで空を飛んでいるような浮遊感を楽しんでいました。
沖縄本島ダイビングポイントギャラリー