ひめゆりの塔

ひめゆりの塔の位置

学校の教科書にもよく載っていた「ひめゆりの塔」。第二次世界大戦で沖縄戦に動員された「ひめゆり学徒」の最後の地のひとつである「伊原第三外科壕跡」があるこの場所を中心に亡くなった人達の慰霊碑が建てられています。
最初は観光気分でもいいので是非一度は足を運んでみましょう。改めて考えさせられることがたくさんあります。

活気のある周辺のお店

ひめゆりの塔の雰囲気とは裏腹に、駐車場の案内が活発に行われています。大きな駐車場が4つ位ありますが、ほとんどはその敷地内にある店舗の駐車場です。料金は払わなくていいのですが、帰りはお店のカウンターに「整理券」を渡す、などの工夫をしています。

ここがひめゆりの塔から一番近い駐車場の看板
無料で使わせてもらえるので、食事やお土産をぜひ一品でも。

ひめゆりの駅

こちらもお無料で駐車ができるお土産屋さん&レストラン。日中のほとんどはお店のスタッフが駐車場で誘導、案内をしています。車を置くとすぐに来るので最初はびっくりしてしまうかもしれませんが、頑張っているスタッフだと思ってそこは余裕の笑顔で応対しましょう。

ドライブスルーもやっていた
他にも3~4店舗、お土産のお店や食堂があります。

まずは全体像から

さて本題のひめゆりの塔に入ります。敷地内の全体図です。観光客などの一般の人が入れる場所は、ひめゆりの塔周辺と平和祈念資料館のみとなっています。

ひめゆりの塔の全体地図
ところどころに丁寧に解説が書かれているので参考にするといいでしょう。

ひめゆり学徒の記録

こちらは「ひめゆりの塔の記」です。ひめゆり学徒が戦場に駆り出されたことなどが書かれています。ひめゆり学徒は最初はここより北にある南風原の陸軍病院で動員され、その後この場所など散り散りに撤退していき、砲弾の餌食となってしまいました。

つらつらと綴られた文字
沖縄だけでなく日本全国で教材にしてもいいのではないでしょうか。

外科で働いていた職員たちの記録

第三外科で働いていた職員の名前が記された碑です。ただ、人を助けるために働いていただけの善良な人々が、恐怖と戦いながらも亡くなっていったということを改めて思い知らされます

慰霊碑と千羽鶴
見れば見るほど沖縄戦争の理不尽さが伝わってきます。

ひめゆりの塔本堂

膨大な犠牲者を出した沖縄戦。病院の職員などに駆り出されたひめゆり学徒や職員の名前が多数刻まれています。

ひめゆりの塔の本堂風景
成人にもなっていない少年少女達が砲弾の降る戦場に駆り出されたことを忘れてはいけませんね。

詳しいツアーガイドさん

ツアーの観光ではガイドさんが詳しい説明をしているので、うまく混ざって一緒に話を聞いてみましょう。

話を聞いている大勢の観光客
ガイドさんは地元の人が多いので、心に響く話を聞くことができるでしょう。

平和祈念公園

沖縄戦終焉の地である糸満市摩文仁の丘陵、美しくもどこか寂しげな海岸線などを眺望できる沖縄県最大の公園です。本格的に都市公園として整備されはじめたのは昭和47年からですが、琉球時代からこの地は公園として整備されていました。
今では沖縄戦で亡くなられた全ての人の氏名を刻んだ平和の礎を中心に慰霊塔が建てられています。広場で楽しく遊ぶ子供達の声がとても平和に感じる事ができる公園です。

平和祈念公園の位置
平和祈念公園からの風景

広いのでマップは必須!

広場の数も相当だけど、散策できるプチハイキングコースもあるので迷ったら結構焦るかも。

平和祈念公園全体地図
まずは管理事務所を探してマップを片手に歩くのがおすすめです。

食べ物や飲み物補給は売店で

らかじめコンビニなんかでサンドイッチやお弁当を買っておくのもいいけれど、公園にも売店があるから忘れたときでも安心。

沖縄民家風の売店
アイスクリームなんかもありましたよ。

周遊バスもあります

園内を巡回して楽しめるバスの待合所です。ここで待っているとバスがやってきて乗り込めます。ちょっとお金を払うだけ(取材時は100円)で楽に公園全体を見られるという点で案外おすすめかも。

園内バス待合所
バスに乗らないでくつろいでいる人もたくさんいました。

中央広場

正門から入ってすぐの場所にある目立つ場所。ここが公園のメイン「中央広場」です。ここの「平和の礎」には、沖縄戦で戦没された24万人以上の方の名前が刻まれています。

平和祈念こいのぼり祭り
年に何度かイベントが開催されます。

霊域ゾーン

中央広場から少し登っていったところにある霊域ゾーンです。参道になっており、道の脇には32府県の慰霊碑が並んでいます。

お墓が並ぶゾーン
この道の先の方には沖縄守備隊司令官牛島中将の自決壕など沖縄戦没者の碑もあります。

沖縄戦没者墓苑

戦後各地に建てられた納骨所・慰霊塔から日本政府が委託した中央納骨所で整理統合されたあと、1979年に沖縄戦没者墓苑であったここ摩文仁の丘にそれらの遺骨が移されました。

戦没者について書かれた碑
広大な敷地に全国から集められた慰霊塔などが祀られています。

どんどん奥に進めます

霊域ゾーンを抜けると展望台や第32軍司令部壕、健児の塔などへの道が出てきます。

黎明の塔につながる階段
この階段をのぼると司令部壕と黎明(れいめい)の塔です。

黎明の塔と寂しげな絶景

遠くから見た黎明の塔です。この辺はこのような海と緑の絶景の場所が多いのですが、なぜかどこも寂しげに見えます。

曇り空と断崖絶壁
断崖絶壁の先にある慰霊塔が寂しさを醸し出しているのでしょうか。

奥が深いのです

丘からどんどん降りていくと「健児の塔」へ向かいます。このような階段をどんどん下りていきます。案内にあるのでつい行きたくなるかもしれませんが、ちょっとした気持ちで行くとその遠さにびっくりするかもしれません。注意しましょう。

下まで続く階段
歩きやすい靴を履いていない場合は引き返しましょう。

学校で犠牲になった方のための健児の塔

階段を下ってしばらく歩くとここ「健児の塔」に到着します。沖縄戦で亡くなった沖縄師範学校男子部の校長・職員・生徒を祀ったものです。

背の高い慰霊碑
学校の関係者で幸運にも助かった方が皆の冥福を祈って建立を発起し、募金などを募って苦労して建てられました。

子供が元気に走り回る賑やかな公園

健児の塔など戦没者を祀る公園ではありますが、広場がたくさんあってみなさん楽しんでます。学校行事でも使われています。小中学生の楽しそうな声が響き渡っていました。

学校行事で賑わう公園
健児の塔とのギャップになんとなく心を打たれるのです。

沖縄平和祈念堂

こちらは1978年に建てられた「沖縄平和祈念堂」です。堂には美術館、モニュメントのほかに、写真左に見える平和祈念像があります。高さが12mもあるのでかなりの迫力です。

記念堂の案内
個人で入場する場合は大人450円、中高生は350円、小学生以下は無料です。団体の場合は100円引きになります。

沖縄県平和祈念資料館

赤レンガが並ぶ大きな施設です。主に研究・教育の拠点として建てられました。修学旅行生を中心に団体客が大勢見られます。

スケールの大きな資料館
無料で入館できますが、常設展示室に入るには大人300円、小人150円の入場料が必要です。

常設展示室

修学旅行では定番のコースにもなっている常設展示室の入口です。2階が展示室になっていて「沖縄戦への道」「住民の見た沖縄戦『鉄の暴風」「住民の見た沖縄戦地獄の戦場」などの展示物などが置かれています。

有料の展示室
横にチケットの販売所があります。

おやつとお土産

平和祈念資料館の無料エリアにあるショップです。はがきやTシャツなどのお土産を中心に販売しています。ちょっとしたおやつもあります。

飴とガムなどのおやつ売り場
資料館の中にあるショップはここくらいで、食事ができるレストランやカフェなどはありません。

100円で園内を周遊できるバス

園内を周遊するバスです。乗り放題で100円です。別料金で有料の公園ガイドを申し込むこともできます。体験ダイビングで疲れた体には周遊バスがおすすめですよ。

ぐるっと周遊しているバス
60~90分コースは5,000円、2時間コースは7,000円です。(取材時)