ダイバーの石垣八重山ダイビングブログ
マンタダイビング
八重山諸島の中心地石垣島には日本各地から直行便が飛んでいて、アクセスが最も良い沖縄の離島として知られています。石垣島にはコンビニや繁華街がたくさんあるので、島の中にいても離島のイメージがしないかもしれません。
しかし、ダイビング雑誌による日本の人気ダイビングポイントの中でも約20年続けて「第1位」をとっているように、ベテランダイバーを含めてリピーターを呼び寄せる海なのです。
石垣島のダイビングがここまで人気になったのは、マンタなどの大物が高確率で見られることが最大の理由です。ここでは、初心者でも大物が見られる石垣島のダイビングポイントについて紹介していきます。
川平石崎マンタスクランブル
石垣島のダイビングを現在のような人気にしたポイントが、石垣島の北側にある「川平石崎マンタスクランブル」です。
それまでは、小浜島や慶良間諸島などでもマンタを見ることができましたが、通過していくマンタを見るのみで、短時間しか見ることができませんでした。1990年頃にマンタスクランブルが発見されて、マンタの体につく寄生虫を小魚に食べてもらうためにマンタが回ってくるので、じっと待っていれば、頭上をマンタがずっと回ってくれることもあります。
マンタスクランブルでは、岩に張り付くようにしてマンタの登場を待つダイビング・スタイルなので、流れもなく深度も深くないため、初心者でもマンタを高確率で見ることができます。
マンタ・シティ・ポイント
石垣島でマンタといったら「マンタスクランブル」が定番でしたが、ピークシーズンには数十杯ものボートが集まったためマンタが嫌がってしまい、マンタスクランブルでのマンタ遭遇率が下がってしまいました。
その後2010年頃にマンタスクランブルのすぐ西側に新たにマンタが集まるポイントが見つかり、マンタ・シティ・ポイント(通称MCP)と名付けられました。
ポイントが狭いこともあって、1度に5杯までのボートしか潜ることができなかったりマンタの邪魔をしないなどの決まり事がいくつかあるので、ガイドさんの注意をしっかり聞いていつまでもマンタが集まってくる海を残していきたいものです。
石垣島のおすすめポイント
日本の海の中でも最も人気があるダイビングポイントの石垣島。マンタなどの大型の生物が高確率で見られることで高い人気を誇っています。
しかし、石垣島のダイビングは大物だけが見どころなのではなく、複雑な地形・サンゴがキレイなポイントなど「多彩なダイビングスポット」も大きな魅力のひとつです。
ここでは初心者にオススメする「大物を見る以外のポイント」を紹介しますので、是非ポイントリクエストを入れて潜ってみてください。
米原Wリーフ
南国リゾートでのダイビングの風景というと、色とりどりのサンゴとカラフルな魚をイメージするかと思います。しかし、近年海水温の上昇やリゾート開発による赤土流出などでサンゴが被害を受けていて、石垣島の海でもサンゴが死滅してしまっているところが増えています。
石垣島でも北部方面は、陸上の自然が残されているとともに元気なサンゴが残っています。その中でも「米原Wリーフ」は水深5メートルと浅いところにサンゴの群生があり、その周りにはデバスズメダイやアカネハナゴイといった青やオレンジの魚が群れています。
ダイバーに人気のクマノミも、日本で見られる6種類のうち5種類はこのポイントで見ることができます。
御神崎南
カメはマンタのように特定なポイントにいかなければ見られない、ということはありませんが、カメ(特に個体数の多いアオウミガメ)は海藻を食べ、ソフトコーラル(柔らかいサンゴ)が多いエリアに多いことから、石垣島の北西にある御神崎周辺でよく見られます。
御神崎の南側は湾上になっているため、海況が穏やかなことが多く初心者ダイバーでも潜りやすいポイントです。
特に午前の早い時間は、カメがまだ休んでいることが多いので、間近でじっくりと見ることができます。
大崎アカククリの根
アカククリは体長40cmほどと、大物と呼ぶには少々サイズが足りないと感じるかもしれませんが、運が良ければ群れていてその景色はなかなかの景観です。
アカククリが群れるところは、水深12m位の根で浅くて穏やかになることが多い名蔵湾のポイントなので、初心者でも潜りやすいところです。
崎枝ビッグアーチ
沖縄の離島で地形ダイビングというと宮古島や下地島と思っている人が多いですが、石垣島でも北部にある崎枝エリアにはいくつもの水路やアーチがあり、初心者でも地形ダイビングが楽しめるポイントがあります。その中でも「崎枝迷路」とともに人気が高いポイントが「崎枝ビッグアーチ」です。
水深は18mを超えることはなく流れもないので初心者でも問題なく潜ることができます。
三ツ石
石垣島でサンゴが元気なポイントと言うと北部の方にありますが、市内のダイビングショップを利用した場合、マンタポイントより先のポイントにはなかなか行くことはありません。市街地にある港からサンゴのきれいなポイントと言えば、小浜島近くにある「三ツ石」が定番です。
三ツ石でもサンゴが白化や死滅してしまっているところが多くなっていますが、場所によっては元気なサンゴが残されているポイントがあります。
鳩間島
鳩間島ラビリンス
石垣島からフェリーで40分ほどで西表島からは目と鼻なので、どちらの島のダイビングショップでも行ける距離にあります。生物の多さはもちろん、地形も変わっているので見応え十分。
すぐ近くでシュノーケルを楽しんでいるような浅瀬でもダイビングができるほど、初心者でも安心してチャレンジできる魅力的なポイントがいくつかあります。
浅いからといって水が濁っているわけではなく透明度も抜群。太陽の光が眩しいくらいの写真が撮影できます。
竹富島
竹富海底温泉
石垣島の隣にある竹富島の北東側、石垣島からすぐの場所に竹富海底温泉があります。バブル期のリゾート開発で温泉を採掘したものの、バブル崩壊でリゾート開発は頓挫し、温泉だけが常に湧き出しています。水温差でモヤモヤとしていて、採掘坑以外のところからも温泉が湧き出しているのがわかります。
肌寒いときには、なかなか立ち去ることができないほど、しっかりと温まることができます。
ジャガリコ
マンタにしてもカメにしても動物なので、そのポイントにいけば「100%見られる」という訳ではありませんが、竹富島の北側にある「ジャガリコ」には巨大なコモンシコロサンゴがあり、サンゴなので潜れれば100%大物を見ることができます。
竹富南じゃがいも
こちらもじゃがいものようなサンゴから命名されたポイント。周りには小さな魚がたくさん隠れているのでマクロの写真が撮影したい人におすすめのスポットとなっています。
黒島
キンメの根
沖縄で見られる魚の群れというと唐揚げで有名な「グルクン」がいますが、それよりもっと密度濃く群れる魚が「キンメモドキ」です。サンゴとサンゴの間を雲のように群れるキンメモドキは、その中に入ると全視界が魚で埋め尽くされるほどの密度となります。
群れるポイントは石垣島近海にはいくつもありますが、その中でも黒島の西側にあるキンメの根は潮通しがよいことから透明度が高いことで特におすすめです。
黒島マンタランチ
透明度が落ちていて少し残念な日の写真になりますが、ナンヨウマンタに混ざって現れてくれたのがこちらの「ブラックマンタ」!
日本ではかなりお目にかかることの少ない種類です。
海には柵も国境なく、どんな生き物でも出会える可能性があるんだ!という事実を知ることができるのもダイビングの魅力のひとつ。
しかしそれも、日々ダイビングショップの方々が新たなポイントを開拓してくれてるお陰でもあります。
ポイントや季節によっては、流れが強くなってポイントまで行けなかったり出現しにくいシーズンもあるので、マンタを目的にするのであれば事前にダイビングショップに問い合わせにされる事をオススメします。