初心者でも手軽に神秘的な景色が見られる青の洞窟ですが、実は生物もたくさん見ることができるのです。どんな生き物に会えるのかちょっと見てみましょう。

【体験アドバイザー:ICHI】

沖縄本島で体験ダイビングを経験した、という方であればこの「真栄田岬」あるいは「青の洞窟」に行かれたのではないですか?
でももっと経験して「ダイバー」と呼べるようになったら、ちょっと違う真栄田岬の魅力を楽しめますよ。かわいらしい小さな生物の世界すなわち「スモールワールド」を、ちょっとだけのぞいてみましょう。不思議な住人がいますよ〜。

サンゴの隙間の住人です

実は真栄田岬って、けっこうサンゴがきれいでたくさんあるんです。水面から見たら「わーきれい」と思うでしょ。でもそれだけではもったいないのです!近づいてよーく見てください。サンゴにはところどころ穴が開いているでしょう。そんな隙間も「ギンポの仲間たち」には優良物件なんです。住み心地よさそうな顔しているでしょ。

サンゴの穴に入っているギンポ
怪しい魚が来たら、隠れちゃえばいいんだからね。目が慣れてきたら、あっちでもこっちでも、小さな住人たちと目が合いますよ。

ご夫婦も住んでいます

エダサンゴの団地にも住人が住んでいますよ。こちらは「カサイダルマハゼ」のご夫婦。シャイだからお出迎えとまではいきませんが、そーっとのぞいてみると、ご夫婦おそろいで顔を出してくれますよ。子育て風景もたまに見ることができますよ。
卵のそばを離れず、守る姿を見るときっと、「お父さんもお母さんも頑張ってるなあ」と感動するはず。

金魚のようなハゼ
ダイビングが終わったら、もしかしたら親孝行したくなるかもしれませんよ。フィンで団地を壊さないようにしてね。

砂地のコンビ宅です

ちょっと底まで行くと、砂地に名コンビが住んでいます。細長いのが「ヤノダテハゼ」でこの住居のご主人。その穴をせっせと掘っているのが「コトブキテッポウエビ」という住人です。ヤノさんは主に見張り担当、エビさんがメンテナンス担当という名コンビ。敵が接近して来たら、尾びれを振って警報を発令します。その阿吽の呼吸にはびっくりするはずです。ボケとツッコミも決まっているのかもしれないね。

にょきっとカラダを出しているヤノダテハゼ
あっ、私たちが近づくと敵と思われて警報が発令されてしまうので、少し離れて観察してね。

スイーツみたいな住人もいるんです

カラフルできれいな奴が岩の上に乗っかってます。「コンペイトウウミウシ」と言うんです。ウミウシは「海の宝石」と呼ばれていて、ウミウシだけ追っかける熱狂的なファンもたくさんいるのです。このコンペイトウウミウシも人気者です。
見た目スイーツみたいでおいしそうでしょ。でも見るだけね。基本、水中生物には触れないで観察するだけがダイバーのルール。コンプライアンスですね。

オレンジの水玉コンペイトウウミウシ
ウミウシにはもっとカラフルだったり、変な形だったり、いろんな奴がいるから、探してみても面白いですよ。そうしたら、あなたも追っかけになってたりしてね。

通称「ど根性ガエル」!

「モンツキカエルウオ」という魚です。なぜど根性ガエルなのかって? それはダイバーやシュノーケラーがフィンを履く真下に住んでいるからなのです。

足元にいるモンツキカエルウオ
踏まれないようにするのは大変なんだから。足元にも魚かが住んでるってこと覚えておいてね〜。

下ばかり見ていたから、上も見てみよう

ずっと下ばかり見ていたから首が疲れたかな?最後ぐらいは上を見てみよう。小さな住人ではないけど、大きな口を開けて、顎が外れそうな魚が泳いでますね。「グルクマ」というサバの仲間なんです。
泳ぎながら、口を思いきり開けてお食事中なんです。大食いコンテスト中ではないんですよ。ダイビングの最後には「安全停止」といって、5メートルほどで数分間、そこでストップしてからエキジットするのが安全なんです。

顎が面白いグルクマ
のんびりグルクマの食事風景を見て楽しみましょう。さて、安全停止も終了。エキジットしましょう。