今回は瀬底島の「トウアカ」というダイビングポイントで潜りましょう。瀬底島と沖縄本島の間の真ん中あたりにあります。ボートで5分程で到着するので、船に弱い方でも安心なんです。水深も12mぐらいなので深くなく、初心者から楽しめます。港から近いこともあり、3ダイブの最後で使われることが多いですね。
ここには砂地の真ん中にポツンとトウアカクマノミの一軒家があるので訪ねてみましょう。行くまでに大変な思いは全くないので安心してください。家族みんなで元気そうですね。(写真&文:ICHI)

子育て中でしたか!

トウアカクマノミはダイバーが近づくと、一斉にイソギンチャクから出てきて家族を守る行動をします。体験ダイビング中に写真を撮るにはちょっと大変ですね。おとなしくはしてくれませんのでね。
おや、よく見るとオレンジ色のきれいな卵がたくさんあり、親のクマノミがせっせとヒレで新鮮な水を卵に送っていましたよ。他の魚に食べられないようにしっかり守っています!見たところ、まだ産んで間もない感じです。

卵を守るトウアカクマノミ
早く元気な赤ちゃんが出てきますように。

沖縄に雪は降りませんが

このウミウシは「ユキヤマウミウシ」と言うんです。模様が雪渓みたいに見えるからそう名が付いたのでしょうか?砂地のそばでジッとしてくつろいでいましたよ。
水深が深くないので、エアーが減ってきている3ダイブ目でも減圧を気にせずじっくりと観察したり写真を撮ったりすることができるのもこのダイビングポイントの魅力です。透明度はあまりよくないことが多いのですが、白い砂地なので暗さは感じません。

白いユキヤマウミウシ
小さな生物がたくさんいますので、体験ダイビングではガイドさんと一緒にいろいろ探してみてくださいね。

白くて綺麗なウミウシです

ちょっと今までとは違う感じのウミウシが登場しました。「クチナシイロウミウシ」と言います。くちなしの花と名前は関係あるのかな?それにしてもきれいなウミウシですね。
実はウミウシにはとても似ているものが多くあるのです。微妙に模様が違っていたり、線の入り方や太さが違っていたりで種類が違うこともあるのです。沖縄ダイビングでもこのウミウシにそっくりの別種にたくさん会えます。何とも奥が深い生き物なんですよ!

花のように綺麗なウミウシ
ウミウシは水温が低い時期によく見られています。

ハゼエリアに行ってみましょう

瀬底島のトウアカポイントには「ハゼエリア」があります。砂地でエビが掘った巣穴に一緒に住む「共生ハゼ」が数多く住んでいます。これは「ハチマキダテハゼ」です。頭の上部の、人間で例えるなら「おでこ」の部分に鉢巻のようなラインが入っているのが特徴のハゼです。
ダイビング中にダテハゼは数多く見られますが、ハチマキはあまり個体数がいないのです。

鉢巻をしているようなハゼ
体験ダイビングで写真を撮る際にはゆっくりと近づきましょう。

浅い場所では貴重なヤシャハゼ

ヤシャハゼです。瀬底島のトウアカポイントには数か所住んでいる巣穴があります。本島の別のポイントでも見られますが、かなり深い地点に住んでいるので撮影する時間が限られます。
その点このダイビングポイントは浅いので長く時間をかけて粘ることができるのでヤシャハゼの写真が欲しい方にはおすすめです。脅かさないようにそーっと撮影してみましょう。

警戒中のヤシャハゼ
体験ダイビングで発見したらそーっと近づきましょう。ジッとしていたら、ハゼの警戒心も弱くなって自然な生活の姿を見せてくれます。