体験ダイビングにチャレンジするにあたっていろいろ練習しておきたいと思っているのですが、何をすればいいかよくわかりません。
ジョギングやストレッチなどをして体力をつけて体を柔らかくすることはしているのですが、呼吸や泳ぎなども練習したいです。シュノーケリングで練習する方法はありますか?おすすめをご紹介ください。(みらいさん)

【体験アドバイザー:YYの回答】

ご質問ありがとうございます。そうですね。行く前に練習するお心がけはとても大切だと思います。
シュノーケリングは呼吸の練習に絶好です。また、体力や柔軟性をつけるのはかなり効果的ですし、安全性も高くなります。
シュノーケリングでやれる呼吸の練習方法をご紹介したいと思います。

呼吸の制御が重要なダイビング

私たちは普段何も考えず、生まれたときから誰に教わったわけでもなく呼吸をしています。もちろんそれは空気中に人間の呼吸に必要な酸素などが存在しているためです。
しかしダイビングは海の中。普段なら呼吸ができない水中で機器を使用して人工的に呼吸するわけですから、特殊な方法で呼吸もしなければなりません。間違った呼吸方法を行うと事故ににつながるかもしれません。

ダイビングで学ぶ呼吸方法は、普段の生活でも役に立ちます。そのテクニックは体が酸素を処理する効率を高めてくれるからです。効率の良い呼吸は健康促進にもつながるのでぜひ練習してみましょう。

ダイビングにとって適切な呼吸とは、自分の浮力を制御できる呼吸方法のことをいいます。体験ダイビングをする場合などはインストラクターからしきりに呼吸について指示があるはずです。
人の指示で息を止めたり吐いたりするのは気持ちの良いものではありませんが、何度も経験していくうちにコツがつかめるでしょう。
そして自分の思い通りに体が浮いたり沈んだりするのはダイビングが楽しいと思える第一歩かもしれません。

呼吸を使ってゆっくり浮上するダイバー
上級のダイバーは正しい呼吸方法が習慣となっています。

呼吸で重要なポイントのひとつとして、呼吸法によって普段より多くの酸素を体に取り入れることが挙げられます。
多くの酸素を体内に入れることによって血流を巡る酸素も多くなり、循環の向上に繋がります。この呼吸を普段も行えばいつでも新鮮な血液を体に循環させることができます。

また、適切な呼吸によって降下率と上昇率を適切にコントロールできるようになれば、水圧による急激な変化によって血流や心臓などに問題が発生する減圧症を最小限に抑えることも可能になります。

横隔膜(ダイアフラム)を拡張させる腹式呼吸

では実際にダイビングで行われる呼吸法とはどういったものかご紹介します。

ダイビングで使用してほしい呼吸法は、武術やスポーツ、歌手などにもよく似ています。ひとつはダイアフラム呼吸(横隔膜:diaphragm)と呼ばれる呼吸方法です。

ダイアフラム呼吸の練習方法は、まず、普通に呼吸し、今自分がどのように空気を出し入れしているかゆっくり観察してみます。
ほとんどの人は吸った時に胸が広がっているはずです。これは肺呼吸では当然の現象で、胸呼吸とも呼ばれています。
それに対し横隔膜呼吸は、胸の代わりに下の胃を膨張させて呼吸させます。ヨガなどでよく聞かれる「腹式呼吸」と考えるといいでしょう。

ダイビングに適した呼吸をしているダイバー
体験ダイビングではまず正しい呼吸方法を学びます。

横隔膜呼吸や腹式呼吸は、まずリラックスしていないとできない呼吸方法でもあるので、まずは心を落ち着かせましょう。
緊張しているときにお腹で呼吸しようとすると、多くの場合は腸に意識がいってしまい、腸が締め上がってしまいます。そうなると腸の筋肉が緊張してしまって正しいダイアフラム呼吸ができなくなります。まずはリラックスして心を落ち着かせることを心がけましょう。

お腹での呼吸を意識していると、多くの場合は心が落ち着いてきます。そして普段の呼吸と比べて多く吸い込んでいるのではないでしょうか。この「多く吸い込む」ことが大切です。

ヨガでも言われるように、できる限りゆっくりと多くの空気を吸い込み、数秒間使って肺に空気をたっぷりと入れ、ゆっくりと均等に吐き出すことはとても重要です。
浅くて急速な呼吸は心身的に悪いことがほとんどで、酸素が十分に体内を循環してくれません。ダイビングでは窒息に繋がる恐れもあります。

ちなみに、複式呼吸ではお腹が膨らみますが、空気は胃の中には入っていません。正確には横隔膜が拡張しているだけです。

横隔膜は肺の拡張を制御してくれる役目がありるので、ここを意識することは空気の吸入の制御に非常に役立ち、ダイビングの基本ともいえる呼吸による動作が可能になります。
しかもこの呼吸をモノにすると、肺の容量を増やすだけでなく、横隔膜自体も頑丈になってくれます。

最初は意識しないとできませんが、何度も練習しているうちに自然に身につくので、毎日練習してみましょう。
ダイビングはもちろん、健康の改善にも役立つ呼吸方法です。(YY)

シュノーケリングについて

さて、呼吸方法ばかり説明しましたが、シュノーケリングについてもっと詳しくご説明しておきます。

条件的にダイビングができない人でも、沖縄の綺麗な海を見たら水の中の世界をのぞいてみたくなるでしょう。

沖縄、とくに離島であれば、シュノーケリングでも普段は見られないような魚やサンゴ礁など、神秘的な非日常の世界も覗くことができますよ。

手軽にできる反面危険も多い

ここでダイビングとシュノーケリングの違いをもう一度おさらいしておきましょう。両者にはどんな違いがあるのでしょうか。

シュノーケリングは、基本的に管が海面から出ているので息をすることが可能で、比較的浅い海を楽しむための方法。当然ライセンスも不要で、基本的にはどんな方でも楽しめるのが特徴です。

ダイビングは、体験でも比較的深く潜るので、沖縄の海の中を奥深く観察することができます。水の中でも息をすることができるように機材などを担いで海の中に入っていくため、ある程度自由に動くことができるのが特徴です。

シュノーケルと異なるのは、ライセンスがあること。ライセンスがない場合は、インストラクターの指導のもとで行わなければなりません。また、ある年齢以上、年齢以下の健康な方であるなど参加資格条件もあります。

チャレンジする事を考えると、ダイビングよりもシュノーケリングのほうが入りやすいといえますね。

水着一枚でシュノーケリングを楽しんでいる人
ダイビングと違って水着のまま楽しめるのも特徴ですが、ライフジャケットは必ず着用してください(多くの海水浴場では海の家・レンタルショップにで貸し出ししています)。

ただ、シュノーケリングは制約が少ない分、事故の数はダイビングよりも圧倒的に多いのが注意点です。
ライフジャケットの着用など、最低限守らなければいけないルールやマナーが完全に遵守されていないのが現状です。

ですので、「ダイビングの練習だから適当でいいや」なんて油断してやってしまうと事故に繋がりかねません。シュノーケリングは「ダイビングよりも事故数が多い」ことを常に頭に入れておきましょう。

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